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「ビジネスと人権」研究会<第5回>

≪2026.4.21掲載≫
≪2026.5.6更新≫
 


アジア国際法学会日本協会 
「ビジネスと人権」連続研究会 第5回
 
 
デジタルプラットフォームワーカーと企業の人権尊重責任~デジタル経済時代の国際ルールの行方~
 

 
フードデリバリーや配車サービス、クラウドソーシングなど、デジタル・プラットフォームを通じた働き方は急速に広がっています。こうした働き方は、新たなビジネス機会や柔軟な就労形態を生み出す一方で、働く人々の雇用関係の位置付け、適正な労働条件や権利の保障、社会的保護へのアクセスの確保などといった課題も生じさせ、ビジネスと人権の観点からも重要な論点となっています。こうした状況を受け、国際労働機関(ILO)では、プラットフォームを通じて働く人々の権利や保護の在り方について議論が進められており、2026年6月の第114回ILO総会で新たな国際労働基準の採択が見込まれています(草案)。これらの動きは、各国の法制度にとどまらず、企業に期待される人権尊重の在り方にも影響を及ぼす可能性があります。本研究会では、ILOにおける最新の議論を手がかりに、プラットフォームを通じた働き方をめぐる国際的なルール形成の方向性を確認するとともに、企業はいかにこれらの課題に対応すべきか、日本の企業実務への示唆を含め、国際動向と国内実務の双方の視点から検討します。
 
ご参加をお待ちしています。
 
日時:2026年5月12日(火)18時00分~19時30分
 
開催方式: Zoomによるオンライン開催

※本研究会は英語で行われます。
 
報告者:
Nuno Meira Simoes Cunha 氏 ILOジュネーブ本部、包摂的労働市場・労働関係・労働条件部(INWORK)上級専門家
大内 伸哉氏 神戸大学法学研究科教授
 
司会・モデレーター:
白水 真祐氏 ILO駐日事務所プログラムオフィサー
石田 明子氏 弁護士法人大江橋法律事務所 (大阪)弁護士

 


≪2026.5.18掲載≫
 


開催報告(第5回)

 
 
本研究会では、まずCunha氏より、「プラットフォーム経済におけるディーセント・ワークの実現」と題して、ILOにおける国際労働基準策定の全体像、最新の条約・勧告草案の構成や政策的方向性、加盟国との調整状況のほか、雇用関係の有無を問わない全労働者への適用範囲の拡張の合意、多様な働き方や各国の実情に応じた柔軟な実施可能性の確保などの論点についてご報告いただきました。
 
続いて、大内氏より、「日本におけるプラットフォーム経済と労働法」と題して、日本法および比較法の観点から、日本におけるフリーランス保護法の内容、従来の労働者概念の拡張による保護の限界に関する理論的検討、プラットフォーム事業者の事実上の支配力に基づく(従来の雇用関係を前提としない)新たな規制枠組みの可能性などについてご報告いただきました。
 
パネルディスカッションでは、デジタルプラットフォームの多様性や越境性といった特徴を踏まえ、基準設定や法制化をめぐる課題について議論が行われました。特に、プラットフォームワーカーに対する実効的な権利保護の在り方、企業の人権尊重責任の具体的内容およびその実務的な実装などの論点について、活発な意見交換がなされました。
 
質疑応答でも、ディーセント・ワークの実現が包摂的かつ持続可能な社会的・経済的発展の基盤となるとの視点も踏まえ、双方向のディスカッションが展開され、大変有意義な研究会となりました。
 
*当日の資料は会員限定情報のページに掲載されております。